キリスト教の誕生

イエスはユダヤ教

イエス・キリストといえば、キリスト教の中心人物に違いありませんが、実はイエス・キリスト自身は「ユダヤ教徒」であるという点は、あまり認識されていないようです。

よく、キリスト教はユダヤ教をベースとした一神教であるということが言われますが、それはイエス自身がユダヤ教徒であったことと深く関係しています。

ただし、当時のユダヤ教はファリサイ派と呼ばれる派閥に支配される、非常に厳しい戒律に基づく教えが中心となっていました。

特に貧困層や弱者にとっては信仰がままならないものであったといいます。

イエスはこのようなファリサイ派の形式主義に対し、厳しい批判を行い、信仰による救済や隣人愛などについての教えを人々に説き、これが多くの人々の共感・信仰を呼ぶこととなったのです。

 

キリスト教の教えが広がる

では、イエス・キリストが説いた教えが「キリスト教」として信仰されるようになったのはいつからでしょう。

先にあげたとおり、キリスト教がユダヤ教をベースとした宗教として考えるなら、ユダヤ教が生まれたとされる紀元前1800年頃まで遡ることもできますが、イエス・キリストの存在こそがキリスト教のはじまり、として考えると、イエスが誕生した西暦元年(諸説あり)がキリスト教の誕生ということができます。

しかし、このようにキリストの生誕(もしくはそれよりも前のユダヤ教の誕生)の時点では、キリスト教の教えはまだ発展途上であり「キリスト教の教え」としてまとまっていたわけではないでしょう。

キリストが実際にその教えを説き、その教えが浸透しだす頃をキリスト教のはじまりとして考えた場合、キリスト教にとって大きな出来事となっているのが「ペンテコステ」です。

ペンテコステとは、イエスが復活した50日目にイエスの弟子たちの上に聖霊が降臨し、その力を得た弟子たちによって世界各地に「教会」が作られることとなります。

キリスト教の誕生についてはさまざまな考え方がありますが、ペンテコステ以降、教会ができキリスト教の布教が広がったことを考えると、紀元30年ころがキリスト教の誕生と考えられます。